ソロキャンプは焚き火が一番の楽しみなのですが、暖かい季節だといつもの焚き火台は熱くて使えないので、夏でも火が見られる小さな焚き火台が欲しいなと思っていました。
いろいろ探している中で、有名なFIREBOXのウッドストーブを見つけたので、思い切って購入しました。
今回はFIREBOXの5インチG2ストーブを購入して1回利用した後のレビューになります。
気になる点
良かった点
5” G2 Firebox Stove Titanium Deluxe Kit
僕が購入したのは、5インチ G2 ストーブ チタンデラックスキットになります。
2023年の11月のブラックフライデーセールのときに購入しました。
本体仕様
- 幅:5インチ(12.7cm)
- 高さ:19cm
- 閉じたときの幅:1cm
- 重量:約500g(使用前に実測し忘れました)
デラックスキットの内容
Titanium 5″ G2 Firebox Stove
標準の内容です。
- 本体
- 灰受け
- スティック(標準は2本)
- 布ケース
チタン製を選んだので、金属部品は全てチタンでした。
アクセサリ
デラックスキットの内容です。
- グリルプレート
- 拡張グリルプレート
- 底板
- ボイルプレート(丸い穴の空いたプレート)
- 追加スティック2本
- 革ケース
- Dリング ナイロンケース
革ケースとDリング ナイロンケースはどちらかを選べます。
こちらも金属部品は全てチタンでした。
組み立て
ストーブが届いた次の週にソロキャンプで使って来ました。
このレザーケースがすごくかっこよく見えて、追加オプションで購入しました。
しっかりした皮なので経年変化が楽しみです。
左上から、グリルプレート、下の丸穴がボイルプレート、その右が拡張グリルプレート、本体、右上が底板です。
布ケースとDリングナイロンケースは使わないので家にしまってあります。
金属のパーツは全てチタンです。軽い。
本体の正面です。スティックは標準では2本なのですが、デラックスキットで2本追加になり合計4本です。
4本とも本体に取り付けられるのがいいです。
本体の真ん中あたりに灰受けがあります。
本体の裏側です。ギミックが見えてワクワクします。
本体を開いて組み立てました。
スティックを抜いて、本体を開くと、灰受けは勝手に外れます。
そのまま四角形に開いて、本体の内側にある底板を下げて、灰受けを横からセットすれば完成です。
上から見ると正方形ではなくて、1辺だけ短くなっています。
なので、灰受けを入れる向きにちょっと注意が必要です。
あっという間に完成します。
スティックを取り付けてみると、雰囲気が出てワクワク度が増します。
アルコールストーブとの組み合わせ
昼飯ではこのストーブをアルコールストーブのゴトクとして利用しました。
設営が終わったら昼になってお腹が空いたので、薪の準備を諦めたからです。
僕が使っているのはトランギアのアルコールバーナーです。
スティック2本を本体真ん中に刺して、オプションの底板を乗せて、その上にアルコールストーブを置きました。
スティックの刺す位置がたくさんあるので、底板の高さを調整しやすくていい感じでした。
さっそく点火しました。
とりあえずお湯を沸かしました。
アルコールストーブの上に乗せる十字のゴトクと違って、安定感があって安心です。
手羽も焼きました。
フライパンは直径20cmですが、こちらも安定です。
炎とフライパンの距離も良くて、今までいくつか試したゴトクの中では一番使いやすかったです。
塩ラーメンを作って食べました。
スティックや本体の端の方がチタンブルーになっていました。
チタンはこういう焼色がきれいで、使っていて楽しいです。
薪は3分割
夜の焚き火に備えて薪の用意を始めました。
市販の薪は40cmくらいあるので、そのままでは使えないため、カットする必要があります。
ストーブの底板からの高さは、低い部分で10cm、高い部分で15cmです。
そのため半分でも長すぎたので、3分割にしました。
薪をカットするのに小さなノコギリを使ったので、1本カットするのにもかなりの労力が入りました。
半束ほどカットして疲れて諦めました。でも夜と朝の1日分くらいにはなりました。
初火入れ
薪のカットが終わったので、初火入れしました。
着火剤を利用したので簡単に火がつきました。
着火剤がなくなっても、ボックスの中の方ではかなり燃えています。
薪は1/3にカットしていますが、立てて入れるので、炎がかなり上に上がりました。
空気の流れも良さそうで、炎に勢いがあります。
本体に空いた穴から光がもれて、きれいな模様になっていました。見ていて楽しいです。
ステーキを焼く
FIREBOXのYoutubeチャンネルがあるのですが、そのチャンネルで大きなステーキを焼いていました。
最初はやっぱり同じように大きなステーキを焼いてみたかったのです。
拡張グリルプレートを乗せました。
本体とプレートはしっかり固定ができるようになっていて、途中でずれたり落ちたりする心配がありません。
写真ではもうプレートが反っていますね。でもこれ以上は反りませんでした。
プレートが温まったらステーキを乗せました。
300gくらいのステーキです。オージービーフの千円くらいのものです。
大きさを考えずに買ったので、はみ出たらどうしようかと思いましたが、なんとか乗りました。
上手く落とさずに両面焼けました!
お皿に移さず、焼きながらナイフで切って食べました。
熱々のまま食べたのが良かったのか、とても美味しくて、300gもあったのにすぐに食べ終わりました。
鍋を炊く
次は鍋を作りました。
ステーキを食べ終わったら熾火しか残ってなかったのですが、薪を入れるとすぐに炎が復活しました。
いつもの焚き火台では、火力が落ちると復活させるのに時間も手間もかかるのですが、このストーブはすぐに炎が上がりました。
鍋を炊いています。
カットした薪が少なくなって心配だったので、カットしなかった薪を細く割って入れました。
ワイルドな感じに見えますが、途中で根元が燃えて落ちるので、注意して見ておく必要があります。
カットした小さな薪をこまめに入れられるため、いつもの焚き火台より強火をキープしやすくて、鍋も短時間で作ることができました。
あご出汁の鍋は美味しかったです。
側面の歪みで底板がセットできない
翌朝、残った灰を捨ててもう一回組み立てたら、底の板がうまくセットできませんでした。
写真でうまく伝わるとよいのですが、左側面のプレートが熱で歪んでしまい、底板のでっぱりが引っかからない状態になっていました。
とりあえず手でプレートの反りをゆっくり戻して直しました。
朝飯
きちんと組み立てられたので、薪を入れて朝飯を作り始めました。
昨日の昼飯の残りの手羽を焼きました。
アウトドアスパイスのほりにしをかけていただきました。
オムレツも作って食べました。
片付け
撤収時にストーブも片付けました。
側面もほんのりチタンブルーになっていました。
後ろ側も同じ感じです。
底面はしっかり青くなっていました。
本体を閉じて、底板とスティックをセットしました。
変形して閉じられないとか、スティックがセットできないことはありませんでした。
ちなみに僕は焚き火台を水で洗わない派です。灰をキッチンペーパーで払うくらいです。
気になる点
ここからは1回利用しただけですが、その時点のでレビューを書きます。まずは気になる点です。
高額(チタンは特に)
FIREBOX 5インチ G2 ストーブは、ステンレス製とチタン製がありますが、ステンレス製でも有名な焚き火台が買えるくらいの値段で、チタン製は倍以上高いです。
僕はそれでも趣味の1つなのと、ずっと安い焚き火台を使っていたので、思い切って購入しました。
これから楽しんで元を取って行きたいと思います。
チタンのデラックスキットが売っていない
チタン製のデラックスキットはAmazonや楽天では見つかりませんでした。
僕はアメリカの公式サイトから購入しました。
薪を切るのが疲れる
普通に売っている薪は30~40cmくらいなので、3分割にはカットしないと使いにくいです。
僕が持っているノコギリが小さかったのと、広葉樹の薪が硬かったので、かなり疲れました。
大きなノコギリや電動ノコギリがあるといいなと思いました。
熱で変形する
チタン製は薄いのか、熱で変形しました。
拡張グリルプレートと、本体も。
手で直るので問題ないですが、使っている途中で底板が外れたらちょっと大変です。
デラックスキットは全部使い切れない
画像の左の2つ、グリルプレートとボイルプレートは今回使いませんでした。
拡張グリルプレートがあれば、普通のグリルプレートは使わなそうです。
ボイルプレートも、穴の直径に合うクッカーがないと使わなそうです。
良かった点
良かった点です。たくさんあります。
小さい、薄い、軽い
革ケースに本体とチタン製のアクセサリを入れると、横23.5cm、縦15cm、厚み3cmでした。
重量は1回使用後の実測では以下になりました。
- 本体とスティック4本入れて509g
- 本体とスティック2本なら488g
- 革ケースに全部入れて866g
全部入れても1kg未満なので、バックパックに入れて持って行くのもありかなと思いました。
皮ケースがかっこいい
これは追加オプションなので、追加でお金がかかりますが、見た目が良くて買って良かったなと思います。
ケースとしての実用性はナイロンケースが上かなと思いますが、革ケースはずっと使いたいと思えるモノです。
火力が強い
いつもの焚き火台より小さいのですが、薪を立てて入れるので炎も上がりやすく、空気の流れも良いみたいで、煙突効果もあり、かなり火力がありました。僕のソロキャンプでの料理に使うには申し分ありません。
火力が弱くなっても薪を入れたら復活が早い
いつもの焚き火台は一度熾火になってしまうと炎を出すのに手間がかかっていました。
火吹き棒で吹いたり、薪の位置を変えたりとか。
でも、このストーブは、薪を足すと自然に炎が上がってきたので、とても楽です。
入れる薪のサイズが小さいので、火がつきやすいのかなと思います。
グリルプレート 後処理が簡単
夕飯のステーキや、朝飯の手羽を焼くと、グリルプレートが油でベタベタになりました。
キャンプの初心者向けの本で、網を使ったら焼き切るよう書いてありましたが、きれいに焼き切れたことがありませんでした。
でも、このストーブの火力とチタン製のグリルプレートの薄さのために、ずらしながら火に当てていくときれいに油が焼き切れました。
ステーキを焼いた後は上の写真のようにベトベトでした。
夕飯後の焚き火鑑賞中に気づいて焼き切りをしました。
その後の写真がないですが、次の日の手羽の焼き始めを見てもらうと、ベトベトがないのが分かると思います。
そういえば、プレートは水洗いもアルコールティッシュも使わずに、キッチンペーパーで拭いただけでした。
ワイルドですね。
手羽を焼いた後も油でベトベトでしたが、焼き切りをして、下の写真のようにきれいに乾燥状態になりました。
油が焼き切れて乾燥状態になるのは、見ていて楽しかったです。今後も続けられそうです。
この後もそういえばキッチンペーパーで拭いただけでケースに入れました。今見ても同じ状態でした。
アルコールストーブのゴトクに使える
ソロキャンプでは、500mlのクッカーや20cmのフライパンを使うことが多いのですが、アルコールストーブで調理したいときもあり、ちょうどよいゴトクがなかなか見つかってなかったのですが、このストーブがちょうどよいゴトクになったのでとても助かります。
ちょっと背が高いのが気になりますが、地面において使うとちょうどよいかなと思いました。
灰が少ない
写真を取り忘れましたが、夜の焚き火後も、朝の焚き火後も、最後はきれいに燃えて、灰はかなり少ない状態でした。まったくないわけではないですが、灰が少ないと片付けが楽で助かります。
夜も熾火を消えるのを待つ時間が少ない
いつもの焚き火台は、熾火になってからが長くて、30分は待たないと自然に消えません。
このストーブは小さいし燃えやすいので、熾火から燃え尽きるのも早いです。
そうすると寝たいときに待たずに済むので助かります。
冬でも使えた
このキャンプは12月で、最低気温はマイナス1.8度でした。
夜はかなり寒かったのですが、このストーブでもなんとか暖かく過ごすことができました。
ぎりぎりくらいだったと思います。
いつもの焚き火台と違い、薪がパチッと爆ぜて真横に飛ぶことがないので、いつもより近づくことができたのも、暖まりやすいところでした。
反射板を置いていたので、輻射熱が来て良かったように思います。
まとめ
FIREBOXの5インチG2ストーブを購入して1回利用した後のレビューをしました。
かなり奮発しましたが、使ってみたらとても楽しいストーブで、今後も楽しく使いたいと思えるものでした。
これからも使ってみて気になることがあれば書いていきたいと思います。
ちなみに、夏でも使いたいと思って購入したのですが、今年の夏は暑すぎてソロキャンプに行けませんでした。
もう寒くなって来ましたが、薪ストーブの季節になるまでにソロキャンプに行って使いたいと思っています。
いつかバックパック1つでソロキャンプに行くときには持っていきたいなと思えるストーブでした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
チタン製のデラックスキットは検索でヒットしませんでしたが、以下参考に掲載します。
チタン製のストーブ本体
ステンレス製のデラックスキット(コンプリートセット)