3F UL GEAR 薪ストーブ レビュー

キャンプギア

3F UL GEARの薪ストーブを2回使用した後のレビューです。

本文では、設営や火入れなどの使用しながらの感想や、一緒に使ったキャンプギアを紹介しています。

僕の感じたメリット、デメリットをまとめてみました。

  • 付属品が少ない
  • ネジは緩んだり失くしたり注意
  • 焚火より十分暖かい
  • 幕内でも窓ガラスから炎を観賞できる
  • フォールディングタイプなので収納の場所を取らない
  • 薪ストーブとしては安いほう
  • ポーランド軍幕とのサイズ感はちょうど良い

薪ストーブの冬キャンプは憧れでしたが、この3F UL GEARの薪ストーブで十分楽しむことが出来ました。

今回レビューした薪ストーブは、薪ストーブを使ったことがないけどまずは低予算で楽しみたい!という方にお勧めします。

3F UL GEAR 薪ストーブ

僕が購入したのは、3F UL GEARのフォールディングタイプ(折り畳み式)の薪ストーブになります。

Amazonでは正式名称が出てませんでしたが、3F UL GEARのホームページを見ると、「Folding Tribe Wood Stove 2.0 Asia Version」が同じ形でした。

僕はAmazonでガラス窓付きサイドパネルのオプション付きを購入しましたが、2023/3/28現在ではオプション付きが出店されていないようです。

本体サイズ

本体(箱部分)のサイズを実測しました。

  • 奥行き:37cm
  • 天板の端から煙突の出ている所までの奥行き:29.5cm
  • 横幅:18cm
  • 高さ:17.5cm
  • 足を広げた時の天板の高さ:28.5cm

キャンプ場などで売っている薪は長さがいろいろなので、薪ストーブに入るサイズかどうか気を付ける必要があります。ノコギリを持って行くと安心です。

天板で実際に使える部分は29.5cmあり、僕が持っている鍋とフライパンを両方乗せられたので、調理には便利でした。

煙突サイズ

  • 直径:6cm
  • 長さ:2.5m

ポーランド軍幕の袖口から煙突を出す場合、直径6cmは余裕があり、良い感じでした。

煙突の長さは、ポーランド軍幕には見た目に長すぎるなと感じています。
短くしてしまって良いものか悩んでいます。

収納時のサイズ

ストレージバッグ収納時の実測サイズです。

  • 厚さ:7cm
  • 縦:37cm
  • 横:25cm

収納時のサイズが小さいので、家で保管するときに省スペースで助かります。

重量

重量は、ストレージバッグに窓ガラス付きサイドパネルも入れた状態で4.05kgでした。
ストレージバッグの持ち手が良くて軽く感じます。

素材

  • 素材:304ステンレススチール
  • 鉄板の厚さ:0.8mm

チタン製も検討しましたが値段が2~3倍したため、最初は安いこちらにしました。

ステンレスも焼き色が着いたので経年変化が楽しめそうです。

設営時の感想

設営の様子を示しながら、気づいたことを書いていきます。

ストレージバッグ

丈夫なナイロンの収納袋が付属されていました。

段ボールから出したときに明らかな汚れが。でもウェットティッシュできれいなったので良しとします。

内側にチャック付きのポケットがあり、天板を固定するネジを失くさない工夫があって良いです。
僕は失くしましたけど。

巻煙突を入れるポケットがありますが、撤収時には手間がかかるので使っていません。

本体の組み立て

本体の組み立ては簡単です。説明書が要らないくらいです。

特徴的なのは、煙突のベース部分にダンパーとスパークアレスターになる網がついていることでした。

この網があるから、煙突の上に取り付けるスパークアレスターが要らないのかなと思います。

箱から出したとき、この煙突のベース部分を挿入する穴が1つ塞がっていました。
でも手で簡単に外れたので、まあ良しとします。

購入したら、自宅で1度組み立てておくことをお勧めします。

幕内への設置

本体をポーランド軍幕の幕内に入れます。

薪ストーブの下には耐熱のスパッタシートを敷いています。

それと、薪ストーブの奥側にウィンドスクリーンを入れています。
幕が垂れて薪ストーブに直接触れないようにすることと、幕が高温にならないようにするためです。
それと、ウィンドスクリーンは薪ストーブの後ろ側に逃げる熱も反射してくれる効果もあります。

巻煙突を伸ばす

巻煙突は伸ばすのに苦労しました。1回目は30分くらいかかってしまいました。

最初は、丸まっている端を引っ張りながら、固定リングもずらしながら伸ばしていきましたが、途中で固くなって進まなくなってしまいました。

その後、固定リングを一度外して、端の方から斜めに丸めていき、リングを入れて行きながら丸める方法にしたところ、なんとか丸まりました。

2回目はPOMOLYのYouTubeの動画を参考にして試したら、簡単にうまく行きました。
固定リングをすべて真ん中に集めて、両側を最後まで伸ばす方法でした。
途中ダルンダルンになりますが、最後はクルッと綺麗に丸まってくれました。
英語の動画ですが、音を聞かなくても分かりやすい方法でした。

煙突上部にスパークアレスターの取り付け

この薪ストーブは、煙突ベース部分にスパークアレスターとなる網が付属していますが、煙突の支えがベース部分しかないので、煙突をガイロープで固定できません。

そのため、Amazonで安いスパークアレスターを購入して取り付けました。

設営時は時おり風が吹いていましたので、標準のままでは薪ストーブが倒れたり、煙突が壊れたりする心配がありました。別で購入したスパークアレスターが役に立ちました。

スパークアレスターは直径6cmのものを選びましたが、巻煙突が柔らかくスパークアレスターの一番奥まで貫通して穴が塞がってしまいました。そのため、針金でストッパーを自作しました。

ただスパークアレスターの穴に針金を通しただけですけど、煙突の貫通は防げました。

巻煙突を立てる

薪ストーブで一番難しかったのが、巻煙突を立てる作業でした。

まずはスパークアレスターの3つのリングに、ガイロープを結びました。
巻煙突が2.5mのため、ガイロープの長さは2本は4mくらい、1本はテントを横切るので6mくらいの長さにしました。でも4mは若干短く、6mは長すぎたので、もう少し調整が必要です。

次に、巻煙突を本体に接続しました。これがなかなか入らずに苦労しました。
2回目の撤収時に気づきましたが、煙突ベースを本体側に接続せず、最初は巻煙突に接続しておく方が接続しやすいです。

巻煙突が立ったら、ガイロープのペグダウンですが、煙突をまっすぐ立つようにテンションをかけるのが難しい作業でした。

ポーランド軍幕に煙突2.5mは、見た目もですが、取り回しも難しいので短くしたいです。

煙突は袖口から出しました

ポーランド軍幕には袖口が開くようになっているため、そこから煙突を出すようにしました。

煙突ガードも準備していましたが、巻煙突が柔らかいので、煙突ガードの取り付けが難しいかもしれないと思い、別の手段もいくつか用意しておきました。

その中で一番良かったのがこれです。

ダイソーで購入した棚下キッチンタオルホルダー(横型)で袖口を開くというもの。

ホルダーの長さがちょうどよく、ホルダー部分が幕をうまく掴んでくれるのも良い所です。

6cmの煙突とのクリアランスも悪くないと思います。

2回ともこの方法を試しました。実際に薪ストーブに火を入れているときは、煙突に近い布部分はかなり熱くなっていましたが、幕が焦げたり変色したり、ボタンが溶けたりということはありませんでした。

火入れ~利用時の感想

火入れから実際に利用しているときに気づいたことを書いていきます。

着火は丁寧に

薪ストーブは焚火台より着火が簡単なのかなと、何の根拠もなく想像していたのですが、実際は焚火台と同じように丁寧さが必要でした。

薪ストーブはドラフトが起きるので良く燃えると思っていましたが、ドラフトはストーブ内が暖まってくると発生するようです。最初はストーブ内が冷えているので、まずは丁寧に着火して火を育てていく必要があります。

下火からの回復も丁寧に

炎が消えて熾火になった後、新しい広葉樹の薪を入れても、なかなか炎が上がりませんでした。

扉を開けたら熾火を集めておくとか、針葉樹の薪をブースターで入れるとか、火吹き棒で拭くとか、炎が上がりやすいような手当が必要でした。

こちらも着火時と同じく、普通の焚火台での焚火を同じかなと思いました。
焚火が下手なのが薪ストーブでも影響していますね。

ガラス窓の曇りは熱で消える

ガラス窓は煤がついて曇りますが、使っていくうちに煤が取れて晴れてきました。

ただドアの煤は最後まで取れませんでした。

入口付近で火が強くなることがあまりなかったので、熱で消えなかったようです。

ガラス窓の煤は、撤収時にキッチンペーパーで拭いたらほとんど取れました。

強火だと煙突が赤くなる

2回目のキャンプで気づきましたが、火が強くなると煙突の一番下あたりが赤くなっていました。
煙突もかなり高温になるようです。軍幕の袖口が燃えないか心配はありましたが大丈夫でした。

料理には強火も必要だったので、煙突が赤くなるのは強火の分かりやすいサインだなと思いました。

底面はゆがむが使用に問題ない

1回の利用でゆがみがあったのは底面でした。
天板は気にならない程度のゆがみでした。

元通り折り畳めないかと思いましたが、反りを直せばきれいに折り畳むことができました。

2回使用後も、ゆがみはあるものの組み立てや折り畳みができないほどにはなりませんでした。

薪は1泊で2束くらい消費

2回とも夕方から夜までと翌日の朝を入れて、だいたい10時間くらい燃やしていましたが、薪は2束でちょっと余るくらい使いました。

焚火よりは薪の消費が多い印象です。

その他に使ったキャンプギア

灰かき棒

この薪ストーブは灰かき棒が付属していないのでネット通販で探しましたが、それなりのお値段でした。
なのでいつも使っている火ばさみだけで済まそうと思っていたのですが、たまたま大きなショッピングモールにあったセリアで見つけました。100円の灰かき棒。

思わず2本買いました。キャンプが流行っていて良かった~。

使ってみると、奥の方に溜まっている燃えカスを引き出すのにはやっぱり便利でした。

一酸化炭素チェッカー

これもAmazonで購入しました。

なるべく幕を閉じないようにして、換気には気を付けていますが、もしものときのために。

3F UL GEAR 薪ストーブのデメリット

この薪ストーブを使ってみたときに感じた短所や欠点を書きます。

付属品が少ない

標準では煙突上部に取り付けるスパークアレスターや灰かき棒が付属していませんでした。
ガラス窓付きサイドパネルもオプションでしたので、標準の付属品を同じ価格帯の他の商品と比べると、付属品は少ないかなと思います。

ネジが緩んで取れる

ドア部分がネジで止められていますが、開け閉めしている間に下側が外れました。

また、ドアのロック部分のネジも、使っている間に外れました。

使っている最中は、高温になっていて、工具もなかったので取り付けがとても難しい状態でした。
使う前に増し締めがお勧めです。

実は1回目の利用時に、ドアのネジは外れたまま使っていたのですが、翌朝忘れていて、灰と一緒に灰捨て場に捨ててしまいました。
その後、ネジが無いのに気づいて灰捨て場を必死に探して、なんとか見つけました。

天板固定ネジを失くす

ドアのネジは事なきを得ましたが、天板のネジを1本失くしていました。
2回目の設営時にスタッフバッグを開けたら、ネジが1本しかなく、数秒間気を失いました。

専用のポケットがあるので、きちんと戻したつもりでしたが残念でした。

こちらは僕のうっかりミスですが、ネジは小さくて失くしやすいため、違うロック方法だと便利そうです。

ドアを開けると煙が逆流する

薪ストーブはこういうものかもしれませんが、ドアを開けると煙が逆流してかなり煙たくなります。

薪を追加するタイミングは火が弱いので、ドラフトが起きてないのだと思いました。

薪の追加は手早く終わらせて、しっかり換気が大事ですね。

火加減が難しい

これは僕が下手なだけかもしれませんが、料理に利用すると火が弱く、終わったころに火が強くなりました。このあたりは経験してうまくなりたいです。

おしりは寒い

1回目のキャンプは、最低気温マイナス10度になるほど寒かったので、薪ストーブの火が弱いと特に背中側の床あたりが冷えました。

頭の方は暑くなりますが、おしりは寒かったので、ブランケットやダウンパンツなどで冷えないようにガードがあった方が良さそうです。

火事とか一酸化炭素中毒とか心配が多い

幕の中に薪ストーブを入れて利用するため、普段のキャンプより火事や一酸化炭素中毒には最新の注意が必要でした。気を使うのでいつもより疲れた気がします。

でも、それも含めて薪ストーブキャンプの醍醐味と思います。
ここは慣れていい加減にならないよう、初心忘るべからずで行かないといけませんね。

3F UL GEAR 薪ストーブのメリット

この薪ストーブを使ったときの良かったことを書きます。

焚火より十分暖かい

幕内で利用したので、冬キャンプなのにずっと暖かく過ごすことが出来ました。

火力が強いときは、外はマイナスの世界なのに幕内は暑くてTシャツ1枚になりました。

食事中などは上着を着なくても過ごせるので、リラックスできて快適でした。

幕内でも窓ガラスから炎を観賞できる

僕はガラス窓付きサイドパネルのオプションも購入しましたが、幕内で窓ガラスから炎が見えるのは本当に癒されました。僕のキャンプの一番の楽しみは炎を見ることなので、サイドパネルの大きな窓ガラスは買って良かったと思えるオプションです。

また、ストーブ内の様子が良く見えるのは勉強になるなとも思いました。

鍋に煤がつかない

焚火との比較ですが、薪ストーブだと鍋やフライパンに煤がつかないので後片付けが楽でした。

僕の利用している鍋とフライパンを両方乗せられるのも、時短になって良かったところです。

朝も暖かいまま過ごせる

朝に目が覚めた後、冬はシュラフから出て上着を着ても、焚火だったら外に出て火をつけないといけませんが、幕内に薪ストーブがあると、シュラフから少し出て火を点けられるのと、火力が上がるまでシュラフに入って待てるので、暖かく過ごせて最高でした。

シュラフに入ったまま火が上がっていくのを見るのはとても贅沢に感じます。

フォールディングタイプだが隙間からの煙は感じなかった

フォールディングタイプの薪ストーブのレビューを見ると、たまに本体の隙間から煙が出るような書き込みがありますが、僕が使っている間は煙が漏れているような感じはありませんでした。

煙が漏れてしまうと一酸化炭素中毒の危険もあり怖いですね。

フォールディングタイプなので収納の場所を取らない

収納時のサイズにも書きましたが、キャンプ道具はかさばるものが多くて家が狭くなってしまうので、折り畳めることで収納時のサイズが小さくなるのはとても助かります。

薪ストーブとしては安いほう

他の薪ストーブと比較すると、安いほうの価格帯かなと思います。

僕はキャンプには月に1回行ければ良いほうなので、薪ストーブは年に数回使う程度になりそうですし、使ってみて僕のキャンプスタイルに合わなかったら残念なので、最初の1台としてこの薪ストーブを選んだのは良かったと思っています。

ポーランド軍幕とのサイズ感はちょうど良い

ポーランド軍幕は中が狭いのでスペース的に心配でしたが、薪ストーブと座る場所の距離は良い感じに確保できていて、快適に過ごすことができました。
薪ストーブの奥にウィンドスクリーンを入れることで、薪ストーブをわりと奥に置けたのが良かったようです。

最初は奥行き30cmくらいの小さいものにしようかと思いましたが、薪の長さとの相性の関係から、こちらを選んで正解でした。

まとめ

3F UL GEARの薪ストーブを2回使ってみてレビューしました。

薪ストーブを使ったキャンプも初めてだったので、レビュー内容がこの商品のものと薪ストーブキャンプ全体のものと混ざってしまった感じになってしまいました。

あらためてこの薪ストーブとしてメリット・デメリットをまとめてみました。

  • 付属品が少ない
  • ネジは緩んだり失くしたり注意
  • 焚火より十分暖かい
  • 幕内でも窓ガラスから炎を観賞できる
  • フォールディングタイプなので収納の場所を取らない
  • 薪ストーブとしては安いほう
  • ポーランド軍幕とのサイズ感はちょうど良い

薪ストーブの冬キャンプは憧れでしたが、この3F UL GEARの薪ストーブで十分楽しむことが出来ました。

今回レビューした3F UL GEARのフォールディングタイプ(折り畳み式)の薪ストーブは、薪ストーブを使ったことがないけどまずは低予算で楽しみたい!という方にお勧めします。

他の新しい商品には付属品が充実したものがありますので、それらも比較してみると楽しそうですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。